新宿の天ぷら 天兼が守る輪島塗りの器と80年のぬか味噌

天ぷら 天兼には、店の歩みを静かに物語る二つの継承物があります。一つは、戦後から塗り直しを重ねながら大切に受け継いできた輪島塗りの器。もう一つは、お新香に使われる推定八十年以上のぬか味噌です。 明治三十六年の創業以来、戦禍による店舗の消失、その後の再建、さらには建て替えに伴う移転と、天ぷら 天兼は幾度もの逆境を経てきました。それでも輪島塗りの器は手を入れながら使い続けられ、ぬか味噌は途切れることなく今日まで受け継がれています。四代目が守るこれらの品は、店の存続そのものを刻んだ証といえます。
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